戦前から続く在来工法は、我が国でもっとも一般的な工法で、 通し貫を使った伝統的な工法を基礎とし、筋違(すじかい)を入れるなど耐震性の向上といった改良が加えられ、今日の工法になった。
在来工法は木造軸組工法とも呼ばれ、鉄筋コンクリートの 布基礎もしくはベタ基礎のうえに、 土台をのせて柱や 梁による骨組みをつくり、耐震性能を得るため に筋違をバランスよく入れたものである。最近では、木材の接合部分を金具で補強するようになった。
阪神淡路大震災の後、壁の配置などに細かな規定が設けられ、接合部の金具にも細かな配慮が求められるようになった。 もともと日本の気候風土に即して発達してきた工法であるため、湿気対策や通風、日照などによく配慮がなされており、 設計・デザインの自由度も高く、広く普及して日本の住宅工法の基本となっている。
またツーバイフォーと異なり、在来工法に精通した職人が多数いるので、他が大工の施工した建物でも容易く引き継ぐことができる。
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A 野地(板) B 棟木 C 棟束 D 母屋 E 軒桁 F 小屋束 G 垂木 H 梁 I 窓台 J 窓楣(まどまぐさ) K 二階根太 L 胴差 M 通し柱 N 管柱 O 間柱 P 筋違 Q 土台 R 根太 S 大曳き(大引き) T 束 U 基礎
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