建物を建てるための基準を、仮設材でつくったものを遣り方と呼ぶ。
新築する建物の周囲に張りめぐらす木製の水貫と杭①で、建物の位置や高さを案内するための仮設物。土木の世界では丁張りと呼ぶ。
計画建物の位置を、設計図書にもとずいて地縄を張っておおよそ決めた後、遣り方で正確に決定する。
地縄の50センチ程度外側に地杭をうち、地杭にレベルで水平を墨していく。墨に貫をあわせて打ち付ける。これが水貫と呼ばれる水平の基準となる。
遣り方の天端は水平になっているので、遣り方天端に水糸を架けわたして、床付け面の高さを測りだす。また、遣り方には柱の位置が墨してあり、その墨から通り芯が捨てコンのうえに印される。
遣り方が基礎の完成まで、建築される建物の基準になる。 基礎ができあがると、遣り方の高さは基礎の立ち上がりに移記されるので、遣り方は撤去される。
高さ方向への仮設の基準は、縦遣り方という。
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