現在も使われ、かつ現存するもっとも古い建築材料で、屋根や塀のうえにのせて、火や雨を防ぐ物。瓦自体は小さなものなので、重ねた隙間から雨が、風にあおられて逆流する。そのため、瓦の主なる目的は防火である。主たる防水は下地材に期待している。
本葺き瓦と桟瓦があり、住宅で使用されるのは桟瓦である。屋根の平の部分にしかれる平瓦と、軒先など使われる軒瓦、棟などに使われる鬼瓦・熨斗(瓦)などがある。平瓦は瓦桟に引っかけ、軒瓦は釘打ちで固定する。
瓦は重いので、それを支える住宅の構造も頑丈でなければならず、最近では嫌われる傾向にある。しかし、断熱性能や遮音性能に優れ、葺き直しがきくなどの長所が多い。下の写真は、37Kg/㎡という軽量瓦で、軽い屋根の扱いになる。
瓦を素材で分けると、陶器瓦、セメント瓦などがあるが、ふつう使われるのは陶器瓦である。陶器瓦は焼き物なので、瓦自体はほぼ永久にもつが、瓦を支える瓦桟が腐ってしまうので、50~100年で葺き直しが必要になる。
参考=働き幅、葺き足、蜻蛉(とんぼ)④、雁足(がんあし)、焼き斑、凍る(いてる)、唐草、螻羽唐草
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谷(樋)には金属板をつかって納める
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