瓦を野地板にとどめている桟で、これに瓦を引っかけて瓦を屋根に固定している。
瓦自体はほぼ永久にもつが、瓦を支える瓦桟が腐ってしまうので葺き替えが必要になる。そのため、杉の赤身や桧葉などの、腐食に強い良質の木材を選ぶべきである。流れ尻には、瓦の厚さの分だけ厚い部材をつかう。
縦に胴縁(どうぶち)を流したうえに、十文字になるように瓦桟を固定すると、雨が瓦残で止まらないので好都合である。下の写真は瓦桟と胴縁を十文字に打ち付けたもの。
瓦桟の用材は、瓦屋ではなく大工の領分で、取り付けは瓦屋の仕事である。瓦桟は野地に胴縁を勾配なりに流したうえに打ち付けて、野路から浮かして施工すると腐りにくい。
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胴縁の分だけ隙間ができ、雨水は瓦桟にふれなくなる。
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