建築用語集       

匠 総合事務所提供

年季(奉公)
(ねんき:ほうこう)


 年限を決めて徒弟修業をすること。  

 職人としての技術を身につけるには、かつては親方と呼ばれる人の元で弟子となって、年限を決めて徒弟修業する以外に道はなかった。

 こうした徒弟修業を年季奉公といい、決められた年限を年季といった。住み込みで行われることが多く、食糧や日用品は支給されたが、日当は支払われなかった。  

 戦前の年季は10年だったが、徴兵検査が始まってからは5年に短縮されていった。年季が終わることを年明けといい、年明けによって一人前の職人として認められた。

 年明けには親方がお祝いの席を設けてくれ、自転車などを祝い品として弟子にくれることもあった。

 年明け直後の1年間は、技術を身につけさせてくれたお礼の意味で、無償で従事した。これを礼奉公といった。 現在では労働基準法違反である。

参考:西行 

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