木材を刻む基準となる墨付けの体系をいい、木造軸組工法の仕口・継ぎ手その他接合部分の加工の指示、また破風板の曲線などを作り出す手法。
差し金を計算尺のように使って、墨を描き出すので複雑 な計算を省くことができる。とりわけ45°に取りあう小屋材の墨付けに威力を発揮した。
規矩術は三角形の相似を用いたものだが、 その習得にはかなりの修行と経験を要する。規矩術を身につけているか否かが、棟梁と単なる大工職人かの違いである。
上棟までの木材加工がプレカットになったので、規矩術はもはや不要になりつつある。
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