屋根の形の一種で、切り妻と寄せ棟が合体したような形をしている。
お城や社寺建築で使われ、古くからの和風建築では高級な屋根とされた。瓦で葺く場合が多いが、コロニアル葺きの入母屋も軽い感じで風情がある。切り妻屋根と違って、複雑な屋根形状になるので、瓦を葺くのが大変に難しくなる。
一般に重厚なイメージがあるが、重厚さは入母屋形式が決めるのでは なく、屋根勾配と屋根葺き材によって決まる。また、入母 屋屋根では起り(むくり)や反り(そり)といった 曲面が使われることが多いので、施工が難しくなっている。屋 (矢)切と小平が取りあう部分の雨仕舞いに注意が必要である。
下の図の矢切(白い三角の部分)が入母屋屋根の特徴である。
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理工学社「建築用語辞典」から借用
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