鋸は木目に平行に挽く(=切る)刃の形と、木目を切断する刃型がある。木目に平行に切ることを挽くといい、切断するのとは違う扱いだった。挽くための鋸を鑼(ががり)といった。
両刃鋸には片方に縦挽用の刃がきってあり、反対側には下図の左のような横引きようの刃がきってある。縦挽き用の刃は下図の右のように鑿を小さくした形で、すくい取るように切断していく。横引き用の刃は小刀を小さくした形で、繊維を切断していく。
横引き用のほうが、たくさん使用されて早く摩滅するので、目立てが必要になる回数が多く、必然的に刃幅が早く減っていく。また、歯振り(あさり)は縦挽でも横引きでも必要で、刃が磨り減っていくと摺り込みをして刃を長くしたうえで、歯振り出しをする。
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横挽き 縦挽き
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