障子や襖を走らせるために設ける、溝をついた部材で、建具のはいる下部にもうけるもの。溝のないものは無目という。板張りの廊下との踏み下げは30ミリを定法とする。
敷居は3ミリを通常の溝の深さとするが、溝が浅いほど上仕事である。松のような堅木を用いればいいが、内法材は柱と共材とすることが多いので、桧や杉などの柔らかい材料になる。
その場合に、建具とこすれて溝が減っていかないように、埋め樫(うめがし)といって桜や樫などの堅木を埋めることがある。敷居滑りをつかうのは、安い仕事である。下の写真は、敷居滑りがセットになった杉の敷居の既製品である。
和室が少なくなってしまったので、敷居を見かけなくなった。そのため、敷居を踏まないと言ったマナーも消えつつある。
反対語=鴨居
広告
広告