基準線から1尺はなれた印もしくは墨。
仕口や継ぎ手をもって材料を繋いでも、全体の長さを変えるわけにはいかない。枘(ほぞ)のついた男木(おぎ)の接合部は、先端が切断されてしまうので、先端に書かれていた長さの基準である芯墨も消えてしまい、長さの確認が出来なくなってしまう。
そこで、芯墨から尺返り(尺=30センチ戻った墨)を打っておき、接合後の長さを確認するための目印とする。
女木のほうは接合部の先端が切り落とされないので、尺返りの墨を打って必要はない。
50センチとか1メートル戻った墨でも、尺返りと呼ぶ。
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