古い部材を撤去せずに、上から新たな仕上げ材を被せてしまう施工を、一般にカバー工法という。
① コロニアル葺きの屋根のコロニアルを撤去せずに、そのうえに金属板の屋根材を重ねて葺く工法。瓦葺きの屋根には施工が難しい。
古いコロニアルはアスベストを含んでいることもあり、撤去・廃棄がやっかいである。そのため、古いコロニアルには手をつけずに、コロニアルの上にアスファルト・ルーフィングを敷き、新たに金属の屋根材を、コロニアルを貫通して野地板に固定する。
廃材がでないという長所はあるが、下地となる野地板がしっかりしていないと施工できない。
② 鉄筋コンク リートの開口部に建て込まれ たスチールサッシは、コン クリートの躯体と溶接で緊結されており、し かも外壁の仕上げと連続している。そのため、古いサッシの交換には外壁も痛めることになるが、カバー工法では既存サッシの枠を撤去せずに、一回り小さな枠を建て込んでしまうため、周囲のコンクリートを壊す必要もない。
下の図は木造の例で、ブルーの部分が新設されるサッシで、赤いの部分が既存のサッシである。カバー工法では開口部の面積が一回り小さくなるが、外壁などを傷つけなくてもすむので、工事は1日で終わる。
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