墨壺の池に、紅柄(べにがら)を入れて、赤い線をうてるようにしたもの。作りは普通の墨壺である。
埃のついた木材は、黒い墨が目立たないので、朱墨をつかう。また、仕上がった材料に、黒い墨をうつと目立つので、目立たないように赤壺を使うことがある。
黒い墨の入った墨壺だけではなく、朱壷と両方持っている大工には腕自慢が多かった。朱壺には、細い糸を仕込むことがおおい。
ちなみに黒いアスファルト・ルーフィングには、白汁を入れた墨壺をつかって、屋根屋は白線をうつ。
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写真は毎日新聞社刊「道具曼陀羅」から借用
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