町鳶(職)の別名=仕事師ともいう。
鳶とは高所作業に専従する職人をいうが、高所作業専門の職人と街を仕切っている者がいた。町内をもっている鳶は高所作業以外にも、土工事から簡単な建築工事まで、さまざまな仕事をした。
頭は現代でいう便利屋であったが、同時に町内をしきる顔役でもあり、朱(あか)半纏を着込んでいた。酉の市で熊手を売ることや、出初め式での梯子乗りなども彼等の仕事である。限りなくヤクザに近い人もいた。
木造建築を建ちあげ上棟式を仕切るのは、かつては頭の仕事だったが、ラフター(クレーン車)が登場してからは、現場で見ることが少なくなった。
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