天然砥石である青砥は、代表的な中砥(なかど-中くらいの粗さの砥石)で、古代から知られていた。正倉院の文書にもその名が出てくるし、平安時代初めに作られた「延書式」(927年編)にもさかんに名を見る。青砥はやや硬くて、鉋や小刀などの道具刃物用、赤はやや軟らかく庖丁用として、昔から定評がある。
天然砥石であるから、少量の水で研ぎ始め、砥汁を砥面から流さないように使いながら研磨の度合いを上げていく。最近では人造砥石が主流となったので、ほとんど見かけなくなった。
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