断面が逆ハの字状になった溝を蟻溝といい、相手になる蟻にした<枘(ほぞ)>を横から滑り込ませて、抜けないようにした工作に使う。繊維に直角に溝を切ってつくる。
幅広板を固定するための手がかりとしたり、反り止めとして用いられる。平行な溝とはしないで、いくらか先窄まりの溝として、枘を3分の2くらい差し込んでから効くように作ると作業性が良い。
蟻溝を作ると、溝の部分の板厚が薄くなり、そこで反りやすくなるので、一種の逃げ(仕事)でもある。部材に応じた蟻溝の深さを決めるのが難しい。
吸付き(溝)ともいい、相手になる枘を吸付き桟という。
参考=吸付き(桟)
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