建築用語集       

匠 総合事務所提供

施主
(せしゅ)


 お金を与える人から転じて、建築工事の発注者を意味する。  

 工事を請負う職人たちの地位が低い時代、発注者である建て主のことを、手間賃を与えてくれる人という意味で、施主と呼んだ。現在でも、それが残っており、お施主様といったりもする。

 かつて庶民は借家に住むのが普通であった。自分の住む住宅を発注できるのは、一般の庶民ではなく一部の金持ちだけだった。

 また、木材などの材料は発注者が支給して、各職方は手間賃(=日当)をもらうだけの形式が多かったので、発注者がお金を与えていたことも、施主という言葉が普及した原因である。

 最近では建築主とか、発注者という言葉が使われるようになっているが、建築主にゴマをする時には施主と呼ぶことが多い。

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