社寺仏閣の建築を専門にする大工のこと。
かつては町場の家大工も社寺建築を手がけ、地域で腕のたつ大工が住宅建築の傍ら、地元の社寺を建築した。しかし、入母屋造りの屋根が減ったため、最近では専門化がすすんでいる。
社寺建築は1棟の工期が長いので、仕事が安定している。そのため、宮大工の労務費(=人工)は安く、家大工の7~80%程度だと思われる。和風建築への好みが廃れ、後継者の育成ができなくなった。そのため、宮大工は減り続けている。
宮大工の棟梁だけには特殊な技能が要求されるが、使う部材が大きいのを除けば、他の大工職人は家大工と同じ仕事をしている。有名な社寺の工事は、大手のゼネコンが元請けとなる例が多い。個人の宮大工が、社寺の仕事を請け負う時代は過ぎた。
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