アスベストは、石綿(せきめん、いしわた)とも呼ばれる天然の鉱物繊維で、熱、摩擦、酸やアルカリにも強く、丈夫で変化しにくいという特性があるので、建築材料に混ぜて使用されてきた。
しかし、アスベストの繊維は、きわめて細いため、浮遊しやすく、吸い込むと、肺がんや悪性中皮腫、アスベスト肺などの原因になる。そのため、2006年9月になって使用が禁止されたが、すでに使われたアスベスト含有の建材が解体期にはいるため、年間10万トン前後のアスベストが排出されると見込まれ、今後の解体にあたって建築物周辺の住民の健康への影響が懸念されている。
解体工事ではアスベストを含んだ建材が暴露するので、アスベストが飛散する恐れがある。解体施工者は完全な防御をしなければならないので、解体工事に先立ってアスベストの含有を調査する必要がある。また、発生材処分にも注意が必要で、施工費や処分費を充分に見ておく必要がある。
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